よくTVの裁判の結果の報道などで「弁護人が…」とかよく聞きませんか?例えば殺人などの重い罪であっても、弁護人が「被害者にも非がある」的な事や「被告人は精神的に…」などと精神鑑定を促すような発言をしたり。被告人の弁護をするわけですから、どんなに重い罪でも少しでも刑を軽くするように弁護するんですよね。大きな事件になると弁護士が本人の代わりに会見をしたり、取材に答える事も多いですよね。みんな弁護士を雇っているようですが、犯罪者はみんなお金持ちなのでしょうか?

どんな小さな罪であっても、逮捕されて留置所に拘束される事になれば、なんと全員に弁護士が付くんです。みなさん、何か揉め事などがあって、「弁護士が間に入ってくれたらなぁ。」って思う事はありませんか?でも、弁護士を間に入れるには弁護士を雇わなければいけません。そんなに安いものではなく、内容によっては何十万円も必要であり、また成功報酬など依頼料や雇い料とは別に報酬を支払わなければいけないケースも多いです。結局、お金の問題で弁護士を諦める事も多いでしょう。

全員に弁護士が付くとなれば、気になるのが弁護士費用ですよね。犯罪者は誰もがお金持ちなの?と思ってしまうのも無理はないでしょう。ですが、どちらかと言えば犯罪者はお金持ちでない事の方が多いかと思います。弁護士を雇うなんて無理な人も多いです。弁護士どころか、留置所で使うシャンプーを買う事もままならない人もいます。このような弁護士を雇うお金がない人も、なんなら1円も払えない人にでも、必ず全員に弁護士は付きます。

弁護士には国選と私選の2種類があります。国選は国がお金を払ってくれます。私選は自分でお金を払って雇います。留置所に拘束された人には国選の弁護士がつくのです。なので、弁護士費用は国が負担してくれ、お金がなくても弁護士を雇う事ができるのです。

ただし、国選の弁護士は私選の弁護士に比べて、貰えるお金はグ~ンと少なくなります。例えば、無罪を主張するものの信じてもらえず、弁護士に協力してもらい、裁判で無事に無罪になったとします。すると、無罪にしてくれた弁護士に対して成功報酬が発生します。しかし、国選の場合は、いかなる場合にも成功報酬は発生しません。

つまり、国選の弁護士は安い雇い料で弁護する事になるんです。ボランティア感覚であったり、単に自分の実績を稼ぐ為に国選を受けている弁護士も多いと言います。なので、あんまり動いてくれなかったり、希望を聞いてくれなかったりという事も多いそうです。結局、私選の弁護士を雇うしかない状況になってしまう人も多いそうですね。

もちろん、国選であっても私選の時と変わらないくらいに親身になって相談に乗ってくれたり、動いてくれるイイ弁護士もたくさんいます。ただ、国選の場合は自分で弁護士を選ぶ事はできません。合わない人、気にいらない人が弁護士になる事も多いでしょう。当たりハズレがあります。でも、余程の事がない限り、交換してもらう事も難しいです。

このように、お金がなくても弁護士を付ける事は可能であり、当たりの弁護士なら役に立ちます。どうしても無罪を主張したい!刑を軽くしたい!というならば、家族などに面会時に相談して、自分達で選んだ弁護士を雇う方が良い事も多いですが、これは最悪、後からでも可能なので、とりあえずは国選弁護士にする人がほとんどです。決して、みんなお金持ちではないんですね。そんな事よりも、安い雇い料で、一生懸命に弁護してくれる弁護士さんは素晴らしいですね。