留置所でも拘置所でも雑居房という数人で生活する部屋があり、ほとんどの場合がこの雑居房へ入れられる事になるのですが、数人とは言え、集団生活になるので、色々と協力しなければいけない事も多いかもしれません。となると、仲良くできるかどうかがカギになりそうですが、よくよく考えてみると、みんな逮捕されて集まった人です。逮捕される罪もピンキリです。もしかしたら凶悪犯が混ざっているかもしれませんよね。では、実際に雑居房で同じ部屋になる人はどうなのでしょうか?バラバラの罪なのか、同じ罪なのか気になりますよね。

まず、留置所では基本的に同じ部屋の人であっても、名前を教え合ったりしてはいけません。名前だけでなく、個人情報となる内容は一切話をしてはいけないという決まりがある事が多いです。もちろん、自分がなぜ逮捕されたのかなど、事件などに関しても話をする事は許されません。なので、留置所にいる間は、基本的に誰が何をしていたかは分からないままの事が多いようです。(余計に怖いですよね…。)

しかし、拘置所に行くと、看守の人も名前で呼んでくるようになる所も多く、同じ部屋のメンバー同士で個人的な話をする機会も多くなります。拘置所に行く人は裁判を待っている人なのですが、常連様も多いらしいです。なので、自分の罪がどのような判決になるのかなどを想像し合ったりしているそうなのです。つまり、他の人の罪を知る可能性も高いって事ですね。

実際に留置所・拘置所に入った事のある友人に聞いて私は結構驚きました。話したらダメという留置所でも「何で捕まったの?」と聞いていたらしく、さらに皆様も普通に回答してきたらしく…。誰も守っていない感じです。ちなみに、この友人はちょっとしたゴタゴタがあり、喧嘩になってしまった相手に軽い怪我をさせてしまった傷害罪で拘束されていたのですが(最終的に相手も悪いと和解)、この友人と同じ部屋だった人は薬物依存の人でした。

拘置所では万引き・薬物・強盗・殺人未遂罪の人と暮らしていたそうです。さすがに、無差別殺人でもしているような、これからもまだ人を殺しそうな人を雑居に入れる事はないでしょうけれども、殺人罪の人は普通に雑居房にいるみたいです。同じ罪を固めるなどではないようですね。まぁ、罪ごとに分けていては足りないのでしょう。

友人の言う話では、いろんな罪の人が一緒に生活をしていても問題はなかったそうです。逆に、問題が起こるような人はすぐに雑居房から追い出されて、監視付の独居房へ移動する事になるらしいです。ならば安心かな?とも思いますが、もし家族などが拘束される事があったとすれば、ちょっと不安ですよね。

ちなみにですが、雑居房で生活している時は、全然、犯罪者だなんて思えないくらいに良い人ばっかりなのだそうです。たまに会話の内容が恐ろしい事はあったようですが、本当の家族のように接してくれるそうです。誰もがそうとは限りませんが、私たちが心配しているようなギスギスしている感じはないようです。

「でも、機嫌が悪くなったりしたら恐そう…。」と言うと、「それはある。」との回答でした。たまたまかもしれませんが、多くの人が精神安定剤や睡眠薬を飲んでいたそうです。これがないとイライラして暴れたり、寝れなかったり…。みなさん、いろいろ抱えているのでしょうね。何もなければ犯罪もないでしょう。罪が違っていても、辿り着くところは意外と似ているのかもしれません。