留置所や拘置所にはカレンダーもないし、時計もありません。今日が何日なのかというのは新聞をみたり、食事のメニュー表を見たり、取り調べなどで警察官に聞いたりして把握できる事も多いようですが、時間は本当に分からないみたいですね。ご飯の時間が目安になるだけで、自由な時間があと何分あるのか分からないのが過酷なようです。夜中に目が覚めても何時か分からないので、もう1度寝るべきかの判断すらつかないんですね。さて、時間の分からない過酷な自由時間をどうやって過ごしているのでしょうか?

取り調べのない時は1日のほとんどが自由時間です。拘置所では取り調べもないので毎日のほとんどが自由時間になってしまいます。何もない自由時間の日は、面会に来てくれる人がいない限り、牢屋(部屋)の外に出る事すらできません。閉じ込められた中で、限られた持ち込み物でどう過ごせばいいのか、どうやって時間を少しでも早く過ぎるようにするのか、きっと大変ですよね。

多くの人は本を読んで過ごしているようです。基本的にどこでも本の貸し出しはしているようです。単行本のみのとこもあれば、コミックまであるとこもあります。1日単位で貸し出すとこや、1週間単位で貸し出すとこもあるようです。まぁ、ずっと暇なので1日で数冊読めてしまうそうですが…。同じ本を何度も繰り返し読む事も多いとか。

ノートやレターセットがある人は、日記を書いたり、手紙を書いたりして過ごしています。ノートも手紙もチェックされるので下手な事は書けませんが、暇つぶしには良いですね。ノートは日記だけでなくお絵かき帳にもメモにもなります。好きな絵を書いたり、読んだ漫画の絵を写してみたり、外に出たら何をしたいかをメモしてみたり、いろんな使い道があるようです。

雑居房の人は、同じ部屋の人と仲良くお話して過ごす事も多いようです。さすがにギャーギャー騒ぐと怒られますが、普通にお話するのはOKなようです。ただ、留置所ではあまり自分の情報を話すのはダメだと言われています。どんな罪で拘束されているのかや、名前を教え合うのも原則禁止です。あんまり守っていないようですが…。そうそう、拘束中は名前ではなく番号で呼ばれます。なので、名前を教え合う必要はなく、番号を教える方が都合が良いんです。

何もしないでボーっと過ごしている人も多いようです。雑居房であっても、あまり関わりたくないと考えている人も多いですしね。正直なところ、相手が何をした人か分からないので、少し怖いという意見もあります。同じ部屋とはいえ、全くの他人というか知らない人ですし、いきなり仲良くなるのも無理なのかもしれません。何もする事がない、したくてもできない、だからボーっとするしかないようです。

本当に何もする事がない、本も読み終わってしまった、何もしたくないとまでなると、もう寝てしまう人もいるようですね。基本的に就寝時間以外に寝るのは禁止ですので、ゴロゴロしているだけでも怒られる場合もあります。それでも仕方ないからゴロゴロして、怒られたら仕方なく起き上がるそうです。

本が好きな人や、同じ部屋の人と仲良くできた場合、面会に来てくれる人がいる場合はそれほど退屈ではないのかもしれませんが、本を読むのは苦手、人と関わるのも苦手、面会には誰も来ない、ゴロゴロするのが許されないとなると、かなり過酷な日々を過ごす事になりそうです。